公演内容

第21回読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞した作品の再演。
大正天皇の皇后である九条節子を主人公に据え、妻の視点から語られる、夫「大正天皇」の生涯を描きます。

演劇評論家・渡辺保　劇評
「治天の君」は衝撃的な舞台であった。
私たちの体験した戦争がどのようにして決定されたかが鮮明に描かれていたからである。主人公大正天皇は、戦争によって日本を世界の大国にした明治天皇の子として生まれ、身体の障害を抱えながら、平和のために生きようとした。しかし祖父明治天皇を尊崇する息子昭和天皇によって裏切られる。ここには戦争と平和の問題が描かれているばかりでなく、父と子の微妙な関係、しかも身体障害に悩む大正天皇の苦悩を通して国家とはなにかが問われている。戦争と平和、父と子の関係から、身体障害を乗り越えて生きる人間の問題まで。いずれも永遠不変の問題であり、今日の日本はもとより世界各国共通の問題だろう。
かくして「治天の君」はこの劇団の代表作になったばかりでなく、現代日本演劇を代表する作品の一つになった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

劇団チョコレートケーキとは
2000年日澤雄介を中心に結成、東京の小劇場を中心に活動中。
あさま山荘事件、裁判員裁判、大逆事件など社会的な事象を題材に扱う事が多く、緻密な調査に基づき描かれる古川健の劇作と、ハードな台詞表現の内に人間味を凝縮させる日澤雄介の演出が加わり、ある種の極限状態にいる者たちの存在に肉迫していく。負荷に炙りだされる様にして生まれた俳優の衝動を純度の高い感情表現まで昇華させ、硬質ながらも生々しい人間ライブを展開していく。
2012年ナチスの台頭を追った「熱狂」において、評論家の渡辺保氏から「今日のわれわれ自身を打つ鋭い風刺劇」と評されるなど、社会性と娯楽性に富んだ作品世界が好評を博す。
現在、演出家の日澤雄介を代表に、古川健(劇作家)、岡本篤(俳優)、菅野佐知子(制作)、浅井伸治(俳優)、西尾友樹(俳優)の６名が所属している。

劇団の方向性・特色
歴史作品を通して私たちの生きる現在を再発見できる娯楽を目指しています。社会的な題材を扱うことで得られるリアリティ、説得力を武器に、劇作品として表出させるものは質感豊かに迫りくる当事者たちの「くらし」であり、歴史の余白にこびり付く人間の業を描き出します。俳優と観客の間に緊張感と集中力を必要とする交流が生まれるのも特徴であり、ただの目撃では留めておかない強度のある作風に定評があります。

スタッフ

脚本：古川健　演出：日澤雄介

キャスト

松本紀保、西尾友樹、岡本篤、浅井伸治　ほか

公演日程

2016年10月01日 （土）19:00開演
2016年10月02日 （日）14:30開演

・開場は開演の30分前
・2日終演後トークあり

観劇サポート

託児サービス　車椅子スペース

未就学児の入場はご遠慮いただきます。

料金

日時指定・全席自由・整理番号付・税込
前売販売：2016年07月30日　より

一般：3,000円
U24（24才以下対象）：1,500円
高校生以下：1,000円

10/22(土)・23(日)　木ノ下歌舞伎『勧進帳』との2公演セット券（5,000円・枚数限定・プラットチケットセンターのみ取扱い）あり

※U24、高校生以下は入場時要身分証明書提示

会員

会員先行予約	2016-07-16〜
料金・備考	一般と同じ

チケット取扱い

プラットチケットセンター	オンライン　http://toyohashi-at.jp（要事前登録） 窓口・電話　0532-39-3090（休館日を除く10時～19時） ※プラットフレンズについてはこちらから ※チケット購入案内についてはこちらから
チケットぴあ	TEL：0570-02-9999　【Pコード：451-745】 　 http://pia.jp/t/ ※お近くのチケットぴあのお店、サークルK、サンクス、セブン・イレブンでも直接購入できます。

お問合せ

プラットチケットセンター
TEL:0532-39-3090(10:00～19:00　休館日を除く)

ツイート